2013年11月27日水曜日

落車・頭部打撲対処法

 
落車で頭部を打ち、意識が無い方の安全地帯への搬送方法の講義。

人は自分の身長から倒れ頭部を打つだけで脳死にいたります。
20km以上の速度で走る自転車も同じです。
落車で頭部を打った場合については、即時救急車もしくは即時病院へ行きましょう。

特に脳震盪を起こす可能性が高いです。
具体的な所見:意識消失、ふらつき、ぼんやり、反応がにぶい、嘔吐、頭痛など。

そして具体的な症状:頭痛、ふらつき、質問に正しく応えられないなど。

上記一つでも確認できた場合には即時運動停止し医師の受信を速やかに受けましょう。
また車の運転は控え、かつ必ず一人にしないこと。

また再開に関して段階的競技復帰として医師の診断でOKが出ない限り14日間の運動を禁止という指標があります。
これは「セカンドインパクトシンドローム」を防ぐ目的の為の指標です。
短い期間に再度頭部に衝撃を受けた場合に脳の機能障害が残る可能性がとても高いため、もしくは死亡する可能性が強いためです。
ラグビーやアメフトでは国内でも脳震盪の数はカウントされ試合に出場できない期間があります。


*頸部損傷の可能性
落車時に頭部を打っている場合に頸部損傷をしている可能性があります。
まずは頚椎の安静の為、動かさないように固定し寝かせておく必要があります。
下手に動かすとそのまま頸部骨折、もしくは圧迫で脊髄損傷がおこる場合が有ります。
今日の写真は頸部を固定した状態で安全地帯に運ぶための訓練です。


端的に。
自転車で転んで頭部を打ったら可及的速やかに医師の診断を受けましょう。
そして医師の指示に従い運動開始の時期を見定めることが重要です。

私見
学生時代に当然のこととして学んできていますし競技で関わる以上知識がありました。
こういう事態はこのように対処をする、ということ。
今回学んだことは「私の常識は世の常識ではないこと」。
多くの方が誤った判断により脳に機能障害を残してしまうケースが有ることをしりました。

サイクリングは一生涯楽しむことのできる素晴らしいスポーツです。
安全に楽しく長く楽しみましょう。





 
 
 
 

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